最近 DUNE 砂の惑星 PART2 をグランドシネマサンシャイン池袋で観てきました。
結論から言うと、すごい映画でしたね。この規模で迫力満載の SF 映画はなかなか拝めないし、しかも見どころなシーンが次から次へとやってくる。終始、「ああ、私はなんて幸せなんだろう…」とか(大真面目に)思いながら観ていました。
ありがとう、ドゥニ・ヴィルヌーブ。リアルタイムで観れて良かったよ。。。
今回は、本作について内容にはできるだけ触れずに紹介したいと思います。
DUNE についておさらい
知っている人も多いかもしれないが、DUNE について簡単におさらいしておきましょう。
原作「DUNE 砂の惑星」は 1965 年に出版された SF 小説です。日本でも日本語訳版が出版されています。この原作はその後の多くの SF 作品に影響を与えている。。。らしい。
20 世紀に何度も映像化の試みがされたがどれも失敗しているというのは有名な話です。1975 年にホドロフスキー監督が映像化しようとして失敗に終わったことについて、当時の資料やインタビューから後にドキュメンタリー映画「ホドロフスキーの DUNE」が製作されています。
このような過去もあり、DUNE の映像化は不可能とまで言われていたわけですが、ここまで難しいと言われるのはやはり、1. そもそも原作がとても長い小説であること、 2. 原作の壮大な物語と世界観を再現するのが難しいことが理由として挙げられるでしょう。
ドゥニ・ヴィルヌーブ監督
そして、映像技術が大きく進歩した現代で新しく DUNE の映像化に挑戦しているのは、鬼才、ドゥニ・ヴィルヌーブです。
主な過去作品は以下があります。
- ボーダーライン (2015)
- メッセージ (2016)
- ブレードランナー2049 (2017)
個人的にはどれも印象に残っている映画です。これらの映画はどのシーンも画がキマッているというか、美術館の絵のような美しさを感じさせます。
メッセージやブレードランナー2049は、その映像感や巨大な物・建造物を美しく魅せる点において、DUNE に大きく繋がっているように感じますね。
PART 1 について

1作目観たときは何も知らずに映画館に行ったので、冒頭「PART 1」と出てまじかよと思った記憶。
ハリウッドでは通常、このようなシリーズ物を撮るときは、それらを数年かけて撮るスケジュールを組み、役者やスタッフを予約してしまいます。役者・スタッフは他の作品にも関わるので、チームが一度解散してしまうと、再度集めるのはかなり難しい(もしくは数年先か)ためです。
しかし PART 1 製作時点では予算的に厳しかったようです。失敗すれば PART 2 以降は撮れずシリーズは未完におわり、映像化失敗の歴史のひとつになってしまうという状況。加えて、大きな見せ場は物語全体の後半に集中しているため、PART 1 は若干地味になってしまう点は、シリーズを成功させるためにとても難しい要素だったでしょう。
結果はご存知の通り、PART 1 は大ヒットとなりすぐに続編製作も決定しました。ヴィルヌーブ監督が表現する DUNE の壮大な世界にどっぷりと浸かる体験ができる、貴重な作品になりました。いやもう、よくやってくれた、ありがとうヴィルヌーブ監督。

からの PART 2
PART 2 では見せ場のシーンが次々とやってきます。ヴィルヌーブ監督の才能がこれでもかと発揮されています。もしかしたら PART 1 で少し退屈に感じた方もおられるでしょうが、心配はいりません。いやそういう人にこそ観てほしい。今回の映画はヤバい(語彙力)。

砂漠の美しい風景、圧倒されるほどの巨大な建造物…。どれをとってもお腹いっぱいです。
予告でもありましたが、初めてサンドワームに乗るシーンや、サンドワームの大群を味方にして敵に襲いかかるシーンは圧巻でした。ある種の感動を覚えます。
DUNE 砂の惑星は、物語としては「復讐劇」で、それ自体は変わったものではなくとてもシンプルなものです。しかしながら、その壮大な世界観と画はこれまでにない新しい映画体験をさせてくれました。
要するに。
今作は明らかに、後に歴史に残る作品のひとつになるでしょう。ヴィルヌーブ監督はこの映画を撮るために生まれてきたのではと感じさせる映画です。
そのような作品をリアルタイムで観ないわけにはいかないでしょう。配信待ちなどと言わず、是非今のうちに映画館で!
おまけ:アートブックもいい件
グランドシネマサンシャイン池袋で映画を見終わったあと、ジュンク堂書店池袋本店へ直行。PART 1 のときも購入しましたが、今回もアートブックが販売されていると聞き。この書店ではそのときは最後の1冊でした。再入荷しているんだろうか。

一度開くとページをめくる手が止まらない。。。(記事を書くために手元に持ってきたら執筆が進まん)
内容は、コンセプトアートや設定資料、撮影風景写真など。テキストとしてはシーンがどのようにして生まれたかや撮影秘話などが書かれており、ファンとしては興味深く、またより世界観に深く潜れる嬉しい一冊です。
興味ある人は是非。
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